「本気を出すと、人生がダメになって仕事を辞めざるを得なくなるほど情熱がある」と発言するくらい”大の数学好き”な松永さんは29歳でIT業界に転身。その後、フリーランスとして活躍してきましたが、組織で働く魅力を感じ、GLナビゲーションに入社を決めました。入社後ご自身にどのような変化があったのか、それを踏まえて今後どのような活動をしていきたいかお話を聞きました。(聞き手:代表取締役社長 神田 滋宣)「数学好き」がデータアナリストを目指すきっかけに――松永さんのこれまでの経歴について教えてください。なぜデータアナリストやデータサイエンティストを目指すようになったのでしょうか?大学では純粋数学を専攻し、高次元の概念など、一見すると日常生活では役に立たないと思われがちな分野を学んでいました。専攻していた整数論では、コラッツの問題など、数学界の未解決問題に挑戦してきました。この問題は、特定の数学的操作を繰り返すことで一定のサイクルに達するかどうかを調べるもので、1億円以上の価値があるとされています。また、形状の本質について考えることで、宇宙の構造についての洞察を得ることができます。趣味として、リーマン予想や素数に関する研究にも取り組んでおり、本気を出せば仕事を辞めざるを得なくなるほどの情熱を持っています(笑)学生時代は、数学とは別に古着屋でのアルバイトを通じて古着文化に魅了され、アメリカ製の大型バイクにも興味を持ちました。バイクは非常に高価で、自分では購入できないため、社員割引を利用しようとバイク店に足を運び、直接雇用を求めました。結果的に、正社員として働き始め、営業からメカニック、そして店長まで昇進しました。しかし、バイク乗りの減少や年齢の高齢化など、業界の状況と自身のキャリアについて再考するなか、2013年の流行語大賞である「ビッグデータ」に着目しました。この新しい領域に大きな可能性を感じ、自身の数学のバックグラウンドを活かす道を模索しはじめました。それがデータアナリストやデータサイエンティストを目指すようになったきっかけです。まずはプログラミング言語の習得から始め、特に単価の高いSASに焦点を当て、独学でスキルを身につけ、IT業界への転職に成功しました。29歳からIT業界へ。「挑戦する姿勢」と「期待以上の結果を出す」ことを体制に――数学が本当にお好きなんですね。IT業界に転身したきっかけについて詳しく教えてください。実はIT業界を目指したのは29歳とかなり遅いスタートでした。経験もスキルもなかったので、まずは入社できるところに飛び込みました。その後は経験を積むことに全力を注ぎ、大手企業の大規模プロジェクトに参加しました。メガバンクや医療分野のトップ企業、大手コンサルティング企業など、分野は多岐にわたります。最初はプロジェクト期間が長い案件に関わっていましたが、その後は1、2年ごとに異なる案件を経験しました。案件を次々とこなす過程で多くのチャンスをいただきました。大事にしていたことは、会社やクライアント先で「これができないか?」と相談された際、まずは挑戦する姿勢を大切にしてきました。そして、期待以上の結果を出すことを心がけてきました。大手コンサル案件ではデータベースのプロジェクトマネジメントも経験しましたが、SAS(アナリティクスツール)を中心に、データベースの開発、運用、設計、解析など幅広く手がけてきました。使用するツールはSASだけに留まらず、データを扱うという根本は変わりません。そういった経験を積んできました。GLには自分が会社を成長させる実感を持てる環境がある――そんな松永さんがGLナビゲーションに入社しようと思った理由について教えてください。フリーランスとして活動をしていた頃は、自分にとって価値のある仕事を積極的に選んできましたが、長らく一人で働いていたので、大きな組織の一員として働くことに憧れを感じました。組織として働くことを考えた際、ありがたいことに様々な選択肢をいただいておりましたが、最終的にベンチャー企業を選んだのは、大手コンサルティングファームのような息苦しい働き方ではなく、自分自身で働きやすい環境を作り上げていける可能性を感じました。ベンチャー企業のなかでもGLを選んだのは、自分が理想とする働き方を実現できると確信したからです。面接の過程で、これまでの経験を活かしつつ、これからもっと様々なことに挑戦できると感じましたし、裁量権の大きさを重視し、自分が会社を成長させていく実感を持てる環境があると感じました。GLの特徴「社長との距離が近い」「勉強文化」――入社して感じるGLナビゲーションの特徴はありますか?あるいは入社して新しい発見はありましたか?一番大きなポイントは、社長との距離が近いことです。それとリモート案件や営業の方々のサポートもあり、総務の方々が様々なことを手助けしてくれるため、非常に働きやすい環境だと感じています。先ほども触れましたが勉強する文化が根付いていることも素敵です。――GLナビゲーションに入って、家庭と仕事の両立はどうですか?私の場合は中途でGLに入社をしてから直ぐに入籍、軽井沢へ転居、妻の出産と立て続けにイベントが起きましたが営業や総務の方に恵まれご尽力頂き、フルリモートで業務を行えています。多様性を受け入れる会社で地方に住んでいる方も多い為リモート勤務をしやすいです。料理や掃除も自身のこだわりが強かったり趣味の一環としていて、それも相まって家庭の事をしっかりと出来ているのだと思っています。意識しているというよりは環境にとても恵まれたという感じです。今はまだ娘が1歳になったばかりで家庭と仕事でいっぱいいっぱいですが、余裕が出来てきたら少しづつ学習や趣味の方にも時間を割きたいと思っています。仕事についても今は割り振られた業務をこなすことの方が多いですが、自主的に動くことで社内業務に関われ、他では余り体験出来ない会社作りにこれからどんどん関わっていきます。それに加え周年パーティやチームでの活動、勉強会、全社MTG等で顔を合わせる機会も多く、帰属意識も失われないようになっています。――GLナビゲーションに入って学んだことやご自身に感じる変化はありますか?マチュア世代の知識の広さには本当に驚かされますね。常にアンテナを張り、さまざまな情報を吸収する必要があると感じており、自分自身の知識不足を痛感しています。また、新人たちが勉強会で発表する際のポテンシャルの高さやモチベーションの強さも目を見張るものがあります。経験豊富な先輩も、意欲的な新人も、みんな一生懸命努力しているのを見て、自分ももっと頑張らなければと思わされます。もう一つの学びとして、「発想力」の大切さです。私の業務では、解析の環境が良くないとデータを一つ処理するのに数十分、時には一晩中かかることがあります。その問題を解決する選択肢としてサーバーの導入を考えました。サーバーを導入すると年間数百万、場合によっては1000万円以上のコストがかかります。さらに導入のためにコンサルタントを雇うかという話になると、見積もり2〜3千万円にも及びます。ところが、解析用のパソコンを直接LANケーブルで繋ぐことで、実際には500円程度のケーブルで解決できることがわかりました。誰もが高コストを見込んでいた問題が、実はほんの数百円で解決できるとは、誰も考えていなかったんですよね。結果として、たった500円程度、アナログな解決方法で解析環境は大幅に改善されました。――物事を大きく変えるためには、「よそ者」「若者」「馬鹿者」の3つのプレイヤーが必要だと言われます。「よそ者」は、自分がこれまで経験してこなかった異なる背景を持つ人たち。次に、「若者」は、彼らが持つ新鮮なエネルギーと情熱が大きな変化を生み出す原動力になります。そして、「馬鹿者」とは、従来の枠にとらわれない自由な思考を持つ人たちのこと。彼らの存在が革新的なアイデアや斬新な解決策をもたらしますよね。まさに。GLが推進する多様性が変革を生み出すキーワードだと強く感じています。GLには多様性の中心に若者を置くという考え方がありますよね。そして従来のように座学中心のカリキュラムで学ぶのではなく、自らが積極的に学びたい内容を追求し、普段触れない情報や考え方に触れることで、思考を広げていく学習方法が求められています。「教える」を通じて自身が学び、チームを強化していきたい――今後GLナビゲーションでどんなことをやっていきたいですか?私は今後、教育に力を入れていきたいです。これまでSASやデータベースなどに関わり、何社かで新入社員や既存の社員への教育経験もあります。特に、「SASって何?」や「データとは?」といった基礎から教えてきました。この経験を活かして、新しく入社する人たちに教育を施すこと、さらには外部向けにもそのような活動を展開したいです。教えることは、楽しいだけでなく、実は学ぶ過程でもあるんです。教える立場になると、自分自身も知識を深めなければならないため、それがメンツにも関わってきます。だからこそ、もっと勉強して、次はもっと素晴らしいことを教えようという気持ちになります。このプロセスに、ちょっとした快感を感じています。教えることで、実は自分自身が成長しているんです。――他にやりたいことはありますか?営業で集めたデータは、そのままでは解析できないことが多いです。どうやって解析可能なデータを作り出すかが我々の仕事です。例えば、Salesforceのデータを使った時系列分析を行うことで、営業のシステム化やデータドリブンな解析をさらに進めることができそうです。過去に行った解析の一例として、テレビの購入に関するアンケートを用いたコンジョイント分析があります。これは、消費者が購入時に何を重視しているかを明らかにするための分析で、営業戦略や外部クライアントが私たちに何を求めているのかを理解するのに役立ちます。また、疫学で使われる生存時間分析を営業のコンテキストに応用することで、初回コンタクトから契約までの期間を分析することも可能です。アンケートが100件程度あれば、データ分析の精度も上がります。ただ、営業が初日に契約を締結するなどの外れ値は分析には向きません。しかし、様々な契約の流れをモデル化し、コンジョイント分析を適用することで、クライアントがどのような理由で私たちを選んだのかを解析できると思います。こういった分析をGLでもっと行っていきたいです。――今後はどんなキャリアを歩んでいきたいですか?先ほど話したように、全員の知識を一致させ、コンサルタントとして押さえておくべき知識を結晶化させたいです。当社が運営している外国人向けの教育サービスである、JapanWingで講師活動などを通じて、教育チームを立ち上げることにも興味があります。それとは別に、コンサルタントとしてスキルを向上させるだけでなく若手への教育活動にも取り組みたいと考えています。面接官としても活動しているのですが、若手への育成に対する想いが強くなっています。また、リーダーになって会社をさらに大きく成長させたいですし、入社した人がしっかり教育され、一人前のコンサルタントとして独り立ちできるような体制を作りたいです。私自身も教育活動に携わっていると伝えることで、より多くの人が当社に興味を持ち、加わりたいと思ってもらえるようにしたいです。教育への力の入れ方を改善していくことで、会社としても、面接官としても、より良い方向へ進んでいけるはずです。――最後にGLナビゲーションに入社を検討してる人へのメッセージを。やる気があって、何かを成し遂げたいと思っている人たちにとってぴったりの環境です。裁量が大きく、社長に直接提案すれば、様々なことに挑戦させてもらえる環境があります。そんな環境を最大限に活用したいと思う人をお待ちしております。――ありがとうございました!