クリスティーナさんは、ベラルーシ国立大学卒業後に在ベラルーシの日本大使館で働き、その後、外資系コンサルティングファームに入社しました。妊娠を機にビジネスの現場から離れた彼女は、復職の場として、GLナビゲーションを選択しました。復帰にあたってどのような悩みがあったのか、GLナビゲーション入社後にどのように働いているのかについて話を伺いました。(聞き手:GLナビゲーション 代表取締役CEO 神田 滋宣)■ベラルーシ国立大卒業後、日本大使館、そして外資系コンサルティングファームへ——まずはクリスティーナさんの自己紹介をお願いします。私はベラルーシ出身で、高校を卒業した後、ベラルーシ国立大学の国際経済学部に進学しました。専攻は国際経済でしたが、並行して言語学も学んでおり、ドイツ語と日本語にも力を入れていました。「日本語を勉強しようと思った理由は?」とよく尋ねられますが、日本語の発音が美しかったからです。ベラルーシ語も音楽のように感じられます。日本語の勉強を通じて、日本の文化に興味が湧き、留学を決意しました。交換留学プログラムで1年間、早稲田大学で学ぶ機会を得ました。その頃に神田さんと初めてお会いしました。プログラムが終わり、ベラルーシに帰国した後、在ベラルーシ日本国大使館の現地職員として勤務を始めました。私は外交官ではなく、サポート役として秘書業務を担っていました。初めての職場で戸惑うこともありましたが、充実していました。2015年の結婚を機に日本へ移住し、外資系コンサルティングファームのプロジェクトに携わりました。その2年後には娘が誕生し、育休に入りました。——クリスティーナさんの出身大学は、大学ランキングでも国内1位のベラルーシ国立大学ですね。高校時代と大学生生活はどのように過ごしていましたか?高校も大学も基本的には真面目に勉学に取り組んでいました。高校では言語学を専攻し、英語とドイツ語を学んでいたので、当初は言語学の大学に進むつもりでした。しかし、父の反対に遭い、経済学の道を歩むことになりました。大学では成績優秀者にのみ贈られる「高等教育卒業証書・優等賞」と呼ばれる卒業証書を受け取りました。管理会計の業務に携わる際、学んだことがすんなりと頭に入ってくるのは、大学で経済学や経営学を学んだおかげだと感じています。大使館での仕事をしていた時も、言語学のみを専攻した人たちが多かったのですが、彼らはコンピュータスキル、特にエクセルやパワーポイントに苦手意識を持っていました。経済学部であればそういったスキルも身につくので苦労しませんでした。ベラルーシ国立大学に在学中は早稲田大学の交流プログラムを通じて、早稲田大学の学費を全額免除で留学することができました。また、留学中、生活費用を支援してもらうことができたので非常に感謝しています。■入社理由は神田さんが社員を大切にしていたのが印象的だったから——外資系コンサルティングファームに入社した後、出産を経てGLナビゲーションに入社してくれました。入社を決めた理由は?長い間、仕事から離れていたので、復職にあたって多少の緊張感がありました。そんな時、以前お世話になっていた神田さんを思い出し、連絡を取ることにしました。私が2015年に日本に来た当初、人材紹介をやっていた時代のGLナビゲーションを知ったのがきっかけでした。以前お会いした際には、神田さんが社員を大切にされていることが印象に残っており、もし一緒に働ければ、安心して仕事ができると思って応募を決めました。入社して気付いたGLナビゲーションの特徴があります。非常にフレンドリーでアットホームな環境で、また、個々の性格や得意なこと、苦手なことを見極めて、個人に合った働き方と仕事内容を提案してくれる点が大きな特徴です。様々なバックグラウンド、年齢、国籍の人たちが一緒に働き、個人の強みや性格を活かして、楽しく仕事をしているからこそ、多様性が育まれているんだと思います。人はあまりにも快適な環境では成長しないと言われますが、GLでは得意な業務と新しい業務のバランスを取りながら仕事をすることで、成長を促し、新しいツールやプログラムに挑戦する機会もあります。それでいて、ストレスは比較的少ないです。■GLは「働きやすい会社」より「集中しやすい会社」——クリスティーナさんはアルバイトとして入社してくれて、今は社員という形で関わってくれています。会社のこともちゃんと理解して来てくれているので、すごく嬉しく思います。次の質問に移りますが、GLナビゲーションでどのようなことを学びましたか?「自分を知る」ことの重要性について、学びました。少し難しいかもしれませんが、自己を活かすことの価値を実感しています。自分の長所と短所を把握し、得意なことや好きなことを理解することで、仕事への意欲が湧いて、成果も向上していくんですよ。私にとって非常に大事な点は、フルタイムで働きながらも、家族との貴重な時間をしっかり確保できることです。多忙なフルタイム勤務の友人を見て、その大変さを感じていた一方、仕事の進め方には様々な形があるということをGLナビゲーションで学び、そのバランスを見つけることができました。——ご自身の強み、弱みとは?私は自宅勤務になると、どうしても寂しさを感じてしまう性格なんです。ただ、周囲に人が多い環境では、コミュニケーションをたくさん取らないといけない、と感じて疲れてしまうタイプです。今はそのバランスをうまく取れています。以前は、物事が上手く進まないと自分を責めがちでしたが、「これが自分の性格だ」と受け入れられるようになってからは、上手く進むようになりました。人との適度な関わりが、私にとって良いバランスをもたらしてくれているようです。やりがいを感じ、元気が出る仕事のスタイルを見つけられて、とても満足しています。——クリスティーナさんが集中し、高いパフォーマンスを発揮できる環境を整えることは非常に重要です。「働きやすい会社」というよりは個々人が成果を出すために「集中しやすい会社」を作りたいと思っていて、会社としても積極的にサポートしていきたいです。同じ作業の繰り返しは飽きてしまうので、様々な業務にチャレンジさせていただけることに感謝しています。神田さんと会話して、承認されることもあればそうでないこともありますが、何よりも大切なのは対話を続けることだと思います。■今後は新しいプログラムやツール導入を、一から挑戦したい——今後、GLナビゲーションでどんなことにチャレンジしたいですか?将来的には、新しいプログラムやツールの導入を一から担当したいです。まだその勇気はありませんが、責任を感じたり緊張することを乗り越えられれば、自分が成長したと実感できます。あとは日本語能力も上げたいですね。宿題が設定されると上手くペースを作れるタイプなので、Japan Wingのレッスンで磨いていきます。キャリアプランについては、正直なところ、まだ具体的なイメージを持てていません。ただ、働きながらそのイメージを形成できると考えています。急いでいるわけではなく、家庭も仕事も含めて今を大切にし、それを通じて見えてくるものがあると信じています。プライベートに関しては、母親として子供との絆を大切にし、仕事で成果を残して子供に誇りに思われるような存在になることが幸せです。子供にとって尊敬できる母でありたいです。——GLナビゲーションに入社を検討してる人へのメッセージをお願いします。何よりも大切なのは、まず行動に移すこと。GLナビゲーションにはアルバイトやインターンの選択肢があるので、この機会を積極的に活用してみてください。実際にやってみなければわからないことも多いです。特に育児中の女性は、自己の能力や可能性を活かしたいと思いつつ、不安や恐れもあるでしょう。私自身もそうでした。しかし、その不安を乗り越えてぜひ挑戦していただきたいです。——クリスティーナさんの経歴を見ると周囲から高い期待を寄せられることも多そうですが、ブランクがあると踏み出すことにためらいますよね。そんなプレッシャーを抱えている方は日本人の方にも多いと思います。今回のインタビューがそうした方々に届き、励ましになればいいですね。